銅製仏像/大きな仏像の作り方
金銅仏の仏像は金属製の仏像のことで、用いられる素材の多くは銅製です。造り方としては「ロストワックス技法」といわれる技法で造られます。ロストワックス技法とは、蝋を利用した鋳造方法の一種で、奈良の大仏もこの方法で造られました。この技法は歴史が深く、古くは紀元前のメソポタミアから始まったとされます。
鋳造仏像は、土で原型を造り、蝋を塗って細部を彫刻します。
そのまわりを土の外型で覆って焼くと蝋が溶けて空洞ができ、そこに溶かした金属を流し込みます。
型の中で金属が固まって外型をはずすと仏像が現れるというものです。
作品のモデルは一回の鋳造ごとに使い捨てとなりますので、一つの型に一つの仏像しか出来上がりません。ですので全く同じ像は作ることが出来ませんし、大量生産が出来ないので、貴重と言えるでしょう。そして一つの仏像を造るのに多くのプロセスがあり、最低でも数ヶ月を要します。
大仏はほとんど銅製で、奈良や鎌倉の大仏が代表的です。
また、法隆寺の釈迦三尊や薬師寺の薬師三尊も銅製で、多くは金メッキを施して金銅仏といわれています。
仏像を造るプロセスは、大きく分けて以下の通りです。
1.土で原型を造り
2.に蝋を注ぐ
3.細部を彫刻
4.外型を土で覆う
5.自然乾燥の7日と7夜の後
6.焼く
7.溶けた金属を注ぐ
8.外型を取り除く
9.磨かれたと細部を彫刻
10.「鍍金(金メッキ)」もしくは「カラーリング」する(いくつかの仏像はこのステップを行う必要はありません)
11.顔に彩色を施す(いくつかの仏像はこのステップを行う必要はありません)
12.宝石等を仏像に入れる(いくつかの仏像はこのステップを行う必要はありません)